アナログ出力とSENTプロトコルを備えた3D HAL®センサを発表
- レシオメトリックなアナログ出力とSENT(SAE J2716 rev. 4)プロトコルを備えたホールセンサHAL 3927
- 優れた位置検出パフォーマンス及びISO 26262に則った開発により、機能安全要求の高い自動車及び産業機器向けに小型SOIC8 SMDパッケージで提供可能
2023年10月12日
TDK株式会社(社長:齋藤 昇)は、ミクロナスブランドの自動車及び産業機器向けに3Dホールセンサ製品にHAL® 3927を加え、製品ポートフォリオを拡充します。HAL 3927は、ワイヤブレーキ診断機能を備えたレシオメトリックアナログ出力とSENT(SAE J2716 rev. 4)プロトコルをサポートします。本製品のサンプルは、既に提供可能であり、量産は、2024年第一四半期(2024年1-3月)を予定しています。
当該瀬品は、高分解能を持つ位置検知センサです。プログラミングが可能な多数のパラメータとセンサ精度の田坂さにより、トランスミッション、クラッチペダル等の直動の検知、エンジンストロークセンサ、液面レベル検知センサ、シリンダー、バルブの位置測定をサポートします。また、プッシュ機能付き回転式ギアセレクターのロータリー位置検知、リアアクスルステアリングの回転検知にも最適です。また、当該製品には、高精度な温度センサが内蔵されているため、SENTインタフェーズを使用するアプリケーションでは、外付け温度センサを省略することができます。
当該製品は、3Dホールピクセル・セル・テクノロジーを採用しているため、水平磁界成分、垂直磁界成分のBx、By、Bzを直接測定することができます。三つの磁界信号のうちの二つを使用し、360°の回転検知及び直動の検知を実現できます。オンチップ信号処理により、二つの直交する磁場信号から角度を算出し、角度情報が出力信号に変換されます。内蔵信号処理機能に加えて、プログラマブルな出力特性も備えています。例えば、最大33点のセットポイント(33個固定または17個調整可能)を活用し、出力信号のリニアライゼーションが可能となります。また、ゲインやオフセット、リファレンス位置など主要特性も磁気回路に合わせて調整し、不発揮性メモリにプログラミングすることも可能です。当該製品は、ISO 26262 に則って開発され、ASIL B相当の SEooC (Safety element out of context)です。本デバイスは、SOIC8パッケージにて提供いたします。
用語集
- 3D HAL®ピクセル・セル: X、Y、Z 各軸方向の磁界を直接計測することが出来る技術
主な用途
- 回転式ギアシフター(プッシュ機能付き)、液面レベルセンサ、リアアクスルステアリングシステム等の回転角度検出
- クラッチ/ブレーキペダルのストローク量検知、トランスミッション、シリンダー、バルブの位置検出
主な特徴と利点
- 磁束密度30mT で±1.0°という非常に小さな角度誤差
- 軸端(軸上)及び非軸端(外周)配置の360°回転検知対応
- X、Y、Z各軸方向の磁界を直接計測できるリアル3Dセンサ
- ユーザー側で選択可能なアナログ出力又はSENT出力フォーマット
- 超高精度な温度センサ内蔵、SENTプロトコル経由で温度情報の送信が可能
- ISO 26262に則ったASIL B 相当のSEooC
- -40℃~160℃という広い動作温度範囲に対応しており、車載アプリケーションに最適
主要データ***
型番 | HAL 3927 |
パッケージ | SOIC8 |
出力フォーマット | アナログ、SENT SAE J2716 rev. 4 |
角度誤差 | ±1.0°@ 磁束密度30mT、回転検知、軸端(シャフトエンド)配置 |
検出磁場範囲 | ±20mT~±130mT、精度は落ちるが5mTまで動作可能 |
機能安全 | ISO 26262に則った開発、 ASIL B 相当 |
* HAL/HAR 39xyは、フラウンホーファー集積回路研究所(IlS)のライセンスを使用しています。
** 当社製品がターゲットとする対象アプリケーションに関する言及は、各用途への適合性が担保されたものではなく、システムレベルでの検証が必要となります。
*** すべての動作パラメータは、実際のアプリケーションごとにお客様にて検証いただく必要があります。
TDK株式会社についてTDK株式会社(本社:東京)は、スマート社会における電子デバイスソリューションのリーディングカンパニーを目指しています。 独自の磁性素材技術をそのDNAとし、最先端の技術革新で未来を引き寄せ(Attracting Tomorrow)、社会の変革に貢献してまいります。当社は各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。主力製品は、積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMSセンサなどのセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK-Lambdaがあります。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、自動車、産業電子機器、コンシューマー製品、そして情報通信機器など幅広い分野においてビジネスを展開しています。2023年3月期の売上は約2兆1,800億円、従業員総数は全世界で約103,000人です。
製品の詳細情報はhttps://www.micronas.tdk.com/ja/hal-39xy-1からご参照できます。
報道関係者の問い合わせ先
セールス& マーケティング
TDK ミクロナス株式会社
TDK-Micronas GmbH,
Freiburg, Germany
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